2015
02/27
応援メッセージ
今年4月が来ると「ふーどばんくOSAKA」が設立され2年を迎えることとなる。
食品を提供いただいた多くの方々に感謝するとともに、多数のボランティアに協力いただいたこと、多くの施設や団体の皆さんに食品を届け続けられたことなど、本当に多くの皆さん方に温かいご支援をいただき、”ここまで来た”という実感を持っており、気を引き締めて2年目のスタートを切りたいと考えている。
あらためて「フードバンク」を大阪の地でスタートさせた志を振り返り、原点に立ち返って活動に邁進していきたいと思っている。
その第1の志は、「もったいない」という現実を言葉で表現するだけではなく、「もったいない」を”活かす”ことにある。それは、「地域や社会への再投資」という考え方であり、食品は生産され、消費者に購入してもらい消費するという一連の流れが”市場”のルールとなっており、その中で、”残ったモノ””流通しなかったモノ”をもう一度、今度は金銭のやりとりを抜きにして流通させようという試みにチャレンジしようというのが、「フードバンク」活動だ。
第2の志は、利益追求ではなく、社会的課題解決の試みとして「フードバンク」活動を展開しようということである。行政は、法律が根拠となり、条例や制度、要綱等による定めにしたがい運営されるものであり、法を逸脱したり、犯したりすることが出来ないことは当然のことである。企業は、営利が目的となり、儲からないことなどには当然、手を出さないことは言うまでもない。
「行政にやってもらう」から、「行政とともにやってみよう」という発想を市民運動にもとりいれようという活動が「ふーどばんくOSAKA」である。行政万能論や行政依存という発想から抜け出し公と民とのあいだに橋を架けるソーシャルビジネスという活動が、「フードバンク」である。
第3の志は、地縁、血縁でもない-ミッション(使命)でつながる活動の展開を「フードバンク」で取り組んでいきたいと言うことだ。最近の言葉で、志縁(しえん)「志の縁を繋げると書いて志縁」と言われており、志でつながるネットワークことである。
第4の志は、歪んだ社会を変革したいという思いを「フードバンク」活動で実践しようというチャレンジ精神だ。「誰でも良かった」といって無差別殺人を起こしてしまうという世相を、少しでも良い社会に作り直すことができないのか、こうした歪んだ社会に、食を通じて命の尊さを学ぶ機会を「フードバンク」で実践できないか、という発想から「ふーどばんくOSAKA」の活動をスタートさせたのである。
産声をあげて2年。よちよち歩きから皆さんの肩を借りてようやく一歩ずつ歩きはじめた「ふーどばんくOSAKA」に今後もご支援とご協力を期待するところである。